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セルフ式GS、徐々に増加に注目 2000年12月25日更新

規制緩和から四年余経過した。この間で注目されるのが、給油所数である。緩和直前までは増加を続け、政府の公式発表では1995年3月末で60,421ヶ所がピーク。それが2000年3月末で55,153ヵ所と5年間で5,628ヵ所(8.7%)減少し、年平均1,054ヵ所減だが、過去3年間は年1,500ヵ所減だが、去る3月末までの一年間は23%減と閉鎖のテンポは鈍化しているが、基調は変化していないようだ。
 こうした状況下、ドライバーが自分で給油するセルフ式給油所(GS)数が1998年4月のセルフ式解禁以来2年半後の去る9月末で全国で252ヵ所(6月末比35ヵ所増)に到達、それでも全国GS総数の0.45%と僅少だ。だが、ドライバーはスーパー等の生活用品の安売りに見られるように価格への敏感度を一層高めてきており、一般的な対面方式より慣れれば気軽に給油可能という志向性に転じてきており、周辺GSより1円でも2円でも安いガソリンを買い求めるようになってきた。
  最近の特徴は①セルフ式GSに車関連の商品を揃えたコンビニ(CVS)やファーストフード店等併設方式が増加しており、②首都圏ではフルサービスGSよりリッター二円程度安が徐々に郊外へと広がりつつある。出光興産では現在、セルフ式が25ヵ所、年度内に30ヵ所へ、その後2年間で60ヵ所に増加させ、一方で、現在6,500ヵ所のGSの内、採算性の低いGSを淘汰させ、2004年度までに4割減の4,000ヵ所にする方針とのことだ。他社も経営リストラ等としてGS削減、新設は人件費節約型のセルフ式に絞り込み、激化する価格競争へ対応する方向である。実はこれが世界的傾向であることを認識する必要がある。

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