日刊ニュース

2012.02.22 のニュース

ガソリン転嫁が始動 ボトム140円台に乗せる ~原油は急騰、円安も重なる~

 末端のガソリン市況は値上がりとなってきた。1月中旬には、ボトム143円相場を形成したが、月末には一気に急落して140円を割り込み135円~138円となってきた。安値は130円割れとなり混迷した。市況下落の要因は販売が落ち込み、販売業者間にあせりが出たため、価格競争に発展したことによる。
 しかし、原油価格は値上がり方向となり、先物、業転市況が値上がりしてきたこともあり、状況は急変してきた。そのため販売業者もユーザー転嫁に取り組むことになった。まず、安値を140円台に乗せることになっているが、原油価格の値上がりが急であり、販売業者の足並みも揃いそうである。
 冷え込みが続き灯油販売が増販となっていることと、在庫も200万KLを割り、前年並みの水準にまで減少し、ガソリン在庫も減少するなど石油製品需給はタイトな状況となってきた。灯油はこの冷え込みが3月まで続くと供給不足となりそうである。増産と輸人増で対応しているが、シーズンが終了直前であるため、その判断は難しいところにきている。
 そのためガソリンの需給も締まり、ユーザー転嫁のチャンスとなってきた。市況下落でSS経営は苦しくなってきていることからも、販売業者の足並みが揃いそうである。
 仕切価格が値上がりしているため、ユーザー転嫁せずに、このまま経過すれば、SS経営は赤字となる。販売減が予想されながらも、値取りを優先する方向となってきた。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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