2012.02.29 のニュース
ガソリン仕切連続値上げ 今週中に再度ユーザー転嫁 ~原油急騰で先物、業転も上昇~
ガソリンの仕切価格は25日から、約3円/Lの値上がりとなり、3週連続して上昇となった。この結果、販売業者も再度ユーザー転嫁に取り組むことになった。首都圏では、街道沿いのSSがボトム価格を143円~145円相場に取り組んでいるが、さらに3円程度の値上げを目論んでいる。現在、原油価格が急騰しており、WTIが109ドル/バーレル、中東産が121ドル~122ドルに乗せており、為替が80円/ドルと円安となり、コスト高が生じている。東京工業品取引所の先物ガソリンが76円~77円/L、灯油が73円/Lとガソリン高に転じており、原油も57円となっている。ガソリンは20日には約70円であったため、一気に6円~7円の急騰となった。また、仕切価格も3週間で6円50銭程度の上昇をみせている。ガソリンのユーザー転嫁は、街道沿いのSSでボトム価格143円/L以上を狙っている。25日からの仕切価格が値上がりとなったため、再度、ガソリン価格の値上げに取り組むことになった。原油価格が急騰しているため、仕切価格が3週連続して値上げとなったもの。
原油価格は、イランの核開発疑惑問題によって、欧米諸国との対立が強まり、地政学的リスクの面から原油が減少しているとの見方や、アメリカの株価上昇に伴い、WTIが109ドル/バーレル台の値上がりとなった。1月平均の100ドルより一気に9ドルの値上がりをみせた。
今回のガソリン仕切価格の連続値上げでは、累計で6円50銭程度の値上げ幅となり、大幅なユーザー転嫁となる。末端市況も街道沿いでは、140円、143円と引き上げられており、今週から仕切価格の値上げに合わせて3円強の値上がりとなり、146円から150円を目指す。ただ、一気に値上げすれば販売減の懸念も出てくる。
これから春の行楽シーズンを前にして、販売増を見込んでいる時期での再度の値上がりとなると、今週中に果たしてユーザー転嫁が行なわれるか否か、厳しい状況が予測される。