2013.03.27 のニュース
ガソリン市況、下落傾向に 減販が続き需給が緩和~仕切価格は小幅値下げへ~
ガソリン販売の減少傾向が続いていることから、市況下落が懸念されている。製品需給はコスモ石油の千葉製油所が再稼働したこともあり、緩和状況となってきた。一方、灯油はシーズンが終わりとなり、在庫調整の時期となったため、荷動きは一気に減少している。ガソリン市況は連続して値上がり、150円台に乗せたこともあって今年1月以降は3%程度の減販となっており、ガソリンの末端市況も下落傾向をみている。今後4月~6月は、中間留分か不需要期に入ることから製品需給は緩和するため市況下落が懸念される。仕切価格は23日から据え置き~1円/㍑の小幅な値下げとなった。各社は減産で対応することになるが、今後、市況の値下がりを食い止めることができるか否か、これからが正念場となる。
ガソリンの仕切価格は23日から据え置き~1円/㍑の値下げとなった。仕切価格は、年末から原油価格の値上がりと円安が重なったため連続値上げとなったが、3月に入り2日から1円50銭~2円10銭の値下げとなり、その後は据え置き、小幅上げと続いたが、23日から小幅下げとなった。原油価格は小幅下げ、為替も円安が一服状態の95円/㌦程度で推移している。
みずほ総合研究所の調査によると、ガソリン価格の全国平均は156円/㍑の横ばいが続いているが、首都圏では、値下がり傾向を強めている。街道沿いは155円相場であったものが、150円台の維持が難しくなっている。安値は145円~146円となり、147円~148円が中心値となってきた。堅調地区ではまだ150円台を維持しているが、今後、値下がりが予想されている。
ガソリン市況の下落は、減販を要因とした業者間の価格競争の再燃によるものである。ガソリン価格が150円台となると、ユーザーが節約志向から購入を控えると予測されていたが、150円台に乗せたのを機に減販となってきた。
2月には円安によって円建ての原油価格が値上がり、160円に近づいたことから国会でも論議を呼び、税金分を引き下げるトリガー条項の発動との見方も出たが、発動しないことが確認され、市況に委ねられることとなった。
その結果、3月になるとガソリン市況は下落傾向をみせてきた。150円相場が続き、ユーザーからの反発も出たが、値下がり傾向となってきたため、価格問題は下火となった。資源エネルギー庁は、今後も価格動向を注視するとしているが、市況が下落傾向を示しているため価格問題は収拾され、逆に急落を懸念する見方も出てきた。