日刊ニュース

2013.08.21 のニュース

ガソリン仕切値下げも 業者、市況維持に努める~未達分の回収を図る~

ガソリン仕切価格は17日から、出光興産が80銭/リットル、JX日鉱日石エネルギー、EMGマーケティング、昭和シェル石油が各50銭の値下げとなった。小幅な値下げとなったため、販売業者は引き続き市況維持に努めることになる。ユーザー転嫁は浸透したが未転嫁の地区もあり、ここで市況を維持できれば未達分を回収できる。160円の高値になったことからユーザーの節約による減販が懸念されるが、景気の回復、個人消費の伸びが見込まれているため、8月商戦の後半戦は冷静に対応すべきである。仕切価格は、7月から連続して累計8円50銭の値上げとなったが、8月に入り2週連続の据え置き、17日からは50銭~80銭の小幅な値下げとなったもので、1ヵ月半ぶりの値下げとなった。現在は8月商戦の最盛期であり、猛暑で増販も見込まれることから、市況は維持できるものとみられる。原油価格も値上がりとなっているため、仕切価格の再値上げも見込まれている。
 ガソリンの仕切価格は17日から50銭~80銭/リットルの小幅な値下がりとなった。7月の連続値上げ以降、8月に入り2週連続しての据え置きとなり、17日からは値下げとなった。原油価格が小幅下げとなり、為替が97円~98円/ドルとやや円高で推移している。しかし、原油価格はエジプトの政情不安から値上がりが見込まれる等、流動的であり、予断を許さない状況が続いている。
 国内市況は、連続値上げから一服状態となっており、ここで小幅な値下がりとなったが、市況維持に努めるべきである。石油情報センターの調査価格では、全国平均160円/リットルとなり、マスコミはガソリンの高値を報道している。だが、ユーザーの買い控えなどの行動は限定的となっている。一部で数量、金額を制限するユーザーも散見されるが、全体の販売数量は、落ち込んでいないため、販売業者には冷静な対応が求められている。
 ガソリンは150円を超えると、高値感からユーザーの買い控えが起こり減販となるとの見方もあるが、4月以降は小幅でも前年比で増加が続いている。8月も猛暑で増販が見込まれており、当面は増販基調で推移しそうである。
 首都圏の街道沿いの表示価格は156円~157円相場となっており、仕切価格の値上がりからみると、ユーザー転嫁は未達となっている。本来は値上げしたいところであるが、HC、量販店、ノンブランドが150円で販売しているため、これ以上の値上げを難しくしている実態である。これは業転と系列仕切との価格差が影響しているためであり、仕切価格の値上がり局面でも、その価格差は維持されている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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