2014.07.17 のニュース
原油価格は値下がり 仕切改定の方針に注目 ~販売業者、仕切値下げを期待~
原油価格は下落傾向をみせている。WTIが100ドル/バーレル、ドバイが105ドル、ブレントが107ドル程度となり、1週間前に比べると2~3ドルの値下がりとなっている。イラク、リビア情勢などが安定化の方向にある。原油価格は6月の上昇から値下がりに転じているため、新体系による仕切価格改定が注目されている。ガソリンの仕切価格は50銭/リットル値下げが先行しているが、今後の対応が注目される。販売業者サイドは6月の仕切値上げを受けてユーザー転嫁に取り組み、値取りを達成しているところであり、ここで仕切値下げとなると市況対策に水を差す結果になるため微妙なところである。新体系への移行後の値下げ局面での改定となるため、その算出方法が注目されている。
販売業者サイドでは、6日仕切値上げ分のユーザー転嫁が浸透して、石油情報センター調査(7日)では170円/リットル相場となってきた。
ここで仕切値下げとなり市況が維持できれば、マージン確保ができることになる。そのため仕切価格の値下がりを期待しているが、仕切が値下がりとなると末端市況も連動して下落する公算も強く、このタイミングでの仕切値下げは微妙なところとなる。
170円相場となれば、高値であり、減販が見込まれるため、本音のところでは値下げを期待している。逆に値下がりしないと原油コスト連動方式に疑問が生じることになる。
直近の原油価格の変動幅を反映させることになっており、従来の業転連動に比べるとハッキリする。そのためユーザーへの説明も原油価格の変動となるとハッキリするため転嫁も容易となる。
しかし業転価格が仕切価格に連動して値上がりすることが前提となり、価格差が生じると販売業者から調整を求める意見が出てくる。
元売は、事後調整を廃止しているため、仕切価格の値上げ分を販売業者から回収するが、業転が値上がりして価格差がどこまで縮小されるかがポイントとなる。
6月分は仕切値上げ分を満額請求しているが、販売業者サイドは思惑が違ったケースもあり今後の仕切価格の改正幅が新体系を見る試金石となる。