日刊ニュース

2015.05.15 のニュース

生産量10万バーレル/日、埋蔵量は5.5億バーレルを目標 中期5ヵ年計画を1年前倒しして策定

石油資源開発は12日、2015から19年度までの5年間を対象とした新しい中期事業計画と10年後を見据えた長期ビジョン(25年への飛躍に向けて)を策定した。
 新中計の目標は、最終年度の生産量を原油換算で10万バーレル/日(今年3月末は7.4万バーレル/日)、埋蔵量を5.5億バーレル(3.1億バーレル)に引上げることを目標としている。
 前回の中計(11~15年度)は、15年度末(16年3月期)までに生産量を7万バーレル/日の引き上げを目標としていたが、その目標を1年前の今年3月末で7.4万バーレル/日を達成したため1年前倒しで新中計を策定したものである。埋蔵量を20年度までには4.5億バーレルに拡大を見込んでいたが徳政される見通しとなってきた。
 前中計が1年前倒しで達成された成果については、海外のプロジェクトであるカナダのシェールガス、イラクーガラフ油田の通年生産が寄与したもので14年度は海外が5.4万バーレル/日(前年は2.7万バーレル/日)、国内は2万バーレル/日(2.1万バーレル/日)で合計で7.4万バーレル/日(4.8万バーレル/日)となり2.6万バーレル/日の増(54%増)となった。埋蔵量は生産による減少をカナダシェールガス開発の進捗で補填しため3.1億バーレルで3%増となったが、カナダシェールガス、ガラフ油田のさらなる進捗を推定すれば4.5億バーレルの目標は達成できる道筋が見えてきた。
 海外の主要プロジェクトは、カナダシェールガス・LNGへの参画(13年度)、カナダオイルサンド開発(生産は16年度)、インドネシアカングアンTSBI生産(12年度に生産、現在5万バーレル/日規模)、同TBS2(14年度に試掘)、イラクガフラ油田は、14年平均は約8万4000バーレル/日、17年以降は23万バーレル/日の到達を予定している。
 国内は相馬LNG基地建設、完成は17年末、操業開始が18年3月が予定されている。このLNG基地を活用したLNG発電事業は4月に発電会社の設立(三井物産と共同で設立)、17年に工事開始、20年1月(60万KW)、4月(60万KW)に営業運転開始する。 天然ガス取扱い量は25年に250万トンの供給を確保する。14年3月末は120万トン(国産ガス、LNGが各50%)であり、倍増を狙うことになる。
 長期ビジョンの新術事業の取り組みとしては、メタンバイトレート開発ではフロントランナーとして事業に参画している。CCSも日本CCS調査会社を設立、官民で推進しており、20年度以降の実用化を目標に技術の確率を目指している。地熱事業は佐竹岳地域で16年に3本の調査井の掘削を予定、その評価を踏まえて事業化を進める。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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