日刊ニュース

2015.09.07 のニュース

9月入りで新しい相場づくり 原油上昇を機のマージン確保を

ガソリンの夏場商戦が終わったが、9月入りとなり、原油価格も値上がりに転じてきたため新しい相場づくりの時期に来たようである。ガソリンの仕切価格も2円値下がり局面から値上げへと新しい対応が求められている。
今後の市況対策は、原油価格次第であるため見通しは難しいが、底値の40ドル割れからは値上がり傾向にある。9月販売は7-8月に比べると現販となるが、9月は5連休もあり増販は見込まれているため市況対策によっては増収、増益が期待できる。
7-8月の夏場商戦は、猛暑とガソリン価格の値下がりもあり前年に比べると増販となった。前年が台風の到来に天候不順で大幅な減販であったため、その反動でもあり増販となったもの。7月販売は477万キロリットルで前年比で5.4%の増となっており、8月も猛暑が続き旧盆では増販となったが、後半は伸び悩んで増販となっている。
増販は、猛暑となったが、原油価格の下落で7月以降は仕切価格が値下がりとなりガソリンが下落したことも増販に寄与したことになる。その結果、増販となったが、マージン減となり、薄利多売で利益を吐き出したことになる。価格競争が展開されて、ガソリン市況が下落して適正マージンの確保はできないまま夏場商戦を終えたことになる。
末端市況は7月以降、連続して値下がりとなり、石油情報センター調査(31日)では、平均で136円となり、前週比では1円の値下がり、8週連続して値下がり通算では9円の値下がりとなった。
一方、末端の実勢市況では、調査価格に比べると大幅に値下がりしている。8月末の街道沿いのボトム価格は130円の維持が難しくなり130円を割っている。セルフの安値は120円を割っており、ここに来て一段と下落している。
原油価格の下落時は、先取りして値下げすることになり、下げ過ぎになっている。110円台となればマージンがなくなり赤字となるとの見方もあり、ここにきて原油価格が値上がりしているため危機感も出てきた。
元売の仕切価格は値下がりしているがJXのケースでは7月が加重平均で3円10銭の値下げで2ヶ月間では9円60銭の値下げとなっている。
週決めで実施しているが、コスト変動の算出方式、海外、国内市況など総合して打ち出しているため違いもあるが、仕切調整なども加味されたのかバラつきが生じている。公表される仕切価格の改定幅と週決めによる改定幅の累計との間に差があるとして苦慮している。
原油価格の下落も急でありドバイでは6月が平均で約62ドル/バーレルであったものが8月末には42ドル、WTIは38ドルまで下落している。ここまで乱高下しているが徐々に値上がりも見えてきている。
そのため9月から原油価格の上昇となりガソリンの仕切価格は2円値上がりとなってきた。原油価格が値上がりに転じてきたこともあり、新しい相場作りの時期に来たようである。
                                                                                                                                            

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