日刊ニュース

2016.02.08 のニュース

作文で深まる石油への理解

本紙前号(2月3日付)が近くにあればもう1度ページをめくっていただきたい。4ページに石油連盟が主催している「石油の作文コンクール」の2015年度優秀作品を紹介している。日々の生活における石油の重要さや過疎地における石油配達への期待などが、小学生の目を通して瑞々しく表現されていて、業界人として改めて嬉しくなる。
 消費者の石油に対する思いは、東日本大震災でその重要さが再認識されたと思ったが、それもつかの間、供給が安定するとすぐに価格の安さに関心が移り、安定供給の継続やSS過疎化という課題の困難さを実感したところだ。
 しかし、未来の消費者である小学生たちが、作文コンクールのために石油のことを勉強し、身の周りの出来事に関連づけてその重要性を感じてくれている。今回は海外10の国と地域の日本人学校を含む277の小学校から3978の作文応募があったという。17年にわたり多くの学校にコンクール参加を呼びかけ、表彰を続けてきた石油連盟の努力に改めて敬意を払いたい。
 特に優秀作品賞となった愛媛県今治市立朝倉小学校5年の渡邊廉君の作文「笑顔の生活に欠かせない石油」は、我が販売業界に直結するエピソードが紹介されていて興味深い。
 廉君が住むのは老人の一人暮らしが多い村だ。ほとんどが70歳を超えたお年寄りで、重い灯油のタンクを車から降ろして家の中に運ぶのは重労働である。そんな村に数年前から灯油をトラックで運び、家の中まで届けくれる「おじさん」が来るようになったという。地域の様子やお年寄りの健康状態も、灯油の「おじさん」は家族のように親しみを持って聞いてくれる。みんながその「おじさん」が来るのを待ち、会話をするのを楽しみにしているというのだ。
 小学生の目は、灯油配達を通して村で欠かせない存在になっている「おじさん」にスポットを当て、後半では身の周りを見ながら、石油が田舎の生活や農業、漁業にいかに必要不可欠なものであるかを辿っていく。
 「石油がなくなることは、想像つかないぐらい不便な生活になると思います」「いまの便利よりも一生笑顔の食卓が続くように、石油と幸せについて、これからしっかりと考えながら石油を使っていきます」。 小学生が石油のことをこう考えてくれた。そんな子が地元でも増えるよう、販売業界も後押ししなければ。

提供元:全国石油商業組合連合会
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