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新年の課題、過剰設備処理と販売業の再編、統合促進 2001年01月10日更新

元売り各社首脳の新年のメッセージを見るとさまざまな課題が挙げられている。先ず一昨年来の原油価格高騰にともなうコスト転嫁が各油種平均して5円程度未達になっている。この解決なくしては新しい自由競争時代に向けた持続的で公正な競争の実現は困難である。現在の市場に於ける公正競争はメーカーのコスト主張だけでは実現できない。市場の価値観との調整が必要である。それには市場の説得と共に、メーカー側も効率化や技術革新などによってコストを市場の価値観に近付けなければならない。
 各社は過剰設備の処理を今年の重要課題に挙げている。設備処理は元売り4社体制の効果を追求する具体策である。今年夏までに500万B/Dを下回る水準まで削減する計画が打ち出されているが、当面はこれを確実に実施する必要がある。将来的にはアジア地域の精製能力も勘案しつつ設備の適正規模を探って行くことになろう。いずれにせよ過剰設備を抱えていては業界の安定も得られないし、企業も適正利潤を挙げることが難しい。
 販売網の再編、整理、特にSSの経営自立化を急がなければならない。販売網の安定なくしては元売りの業績も安定しないからである。これまでのところ指数経営によって販売経費の削減が進められてきた。最近は収益源の多角化で油外ビジネスの拡大強化が強調されている。しかし、未だに5万5千ものSSがひしめきあっている状況は再考の必要がある。
 原油価格の乱高下で異業種の進出がこの2、3年下火になったため「石油は特殊だ、大手異業種でも手に負えない」という楽観論があるが、それは危険である。食糧、衣料、雑貨など日用品販売業界は外資を含めた大型リティラー、スーパー、コンビニに席巻されてしまった。景気の回復による大型異業種の再参入も念頭において石油販売業の大型化を図る必要があろう。

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