2013.07.11 のニュース
中東原油が値上がり エジプト政情不安が影響~業者、ガソリン転嫁に取り組む~
現在、原油価格の高騰が注目されており、ブレントはエジプトの政情不安の影響により107ドル/バーレルまで値上がりしている。エジプトがヨーロッパ大陸に近いこともあり、今後ブレントの原油価格の動向は予断を許さない状況となっている。また、エジプトの政情不安が周辺産油国に及ぼす影響も懸念されており、一刻も早い鎮静化を望むところである。一方、わが国の輸入原油価格に影響を及ぼすドバイ(中東石油)は、これまで100ドル前後で推移していたが、ここへきて103ドルまで値上がりし、WTIも同水準となってきた。これを受けて、国内では原油価格の高騰と為替の円安化のダブルパンチによってコスト増が必至となり、ガソリン業転市況が値上がりし、仕切価格も各社一斉の大幅3円の値上げとなった。そのため、販売業者は本格的にユーザー転嫁に取り組むこととなる。既に、街道沿いのSSでは150円台乗せの動きが活発化している。
原油価格は、ドバイ、WTIが103ドル/バーレル、ブレントが107ドルにまで値上がりしている。ブレントはエジプトの政情不安を反映しての値上がりであり、今後、エジプト周辺の産油国の動向が注目される。また、WTIはアメリカの景気回復を反映して急騰したもので、ドバイと同水準にまで値上がりしている。かつてWTIとドバイとの価格差は10ドル程度あったが、このところの急騰によって解消されている。
一方、為替は101円/ドルと円安進行し、ますますコスト増となってきた。東京商品取引所のガソリン先物市況は78円/リットルと、前週に比べて3円程度の値上がりとなっている。
6日からの仕切価格3円/リットルの値上げによって、販売業者は予想外の大幅値上げとして反発していたが、原油価格の高騰、為替の円安化によるコスト増の実勢を反映したものとして受け止めている。