日刊ニュース

2010.11.12 のニュース

灯油は出荷増 在庫取り崩し 現行水準で需要期入り―在庫300万KL確保は難航―

石連週報(6日時点)によると、灯油の在庫は274万KLで、前週に比べ6万KL減となった。冷え込みによって、荷 動きが活発化し、在庫の取り崩しとなってきた。灯油の在庫は、前年に比べると約30万KLも下回る低水準が続いているが、現在の水準がピークとみられる。11月中には300万KLを確保するものとみられていたが、ジェット燃料油、軽油の輸出が好調であることもあり、灯油の出荷(販売)が本格化して、シーズン入りとなったことから、灯油の在庫水準は300万KL割れで推移しそうである。灯油の最需要期は12月とみられているため、低在庫のまま、タイトで推移するものとみられる。
 灯油は、関東地区の冷え込みから荷動きは活発化しており、例年に比べると早いシーズン入りとなっているようである。そのため、灯油在庫も2週連続での取崩しとなり、274万KLと前週に比べ6万KL減となり、300万KLを下回る水準で推移している。
 在庫は例年11月末がピークとなるが、すでに取崩しが始まっており、この300万KL割れの水準で12月に入りそうである。
 原油も処理増となり、灯油も増産となっているが、生産を上回る出荷で在庫は減少しているもの。
 灯油需給に影響を与えるジェット燃料の輸出(31日~6日)は22万KL(前週は8万KL、軽油は27万KL(8万KL)と合計で50万KL(16万KL)と再び50万KL台に乗せている。
 各社ともジェット燃料、灯油、軽油は増産で対応しているが、製品輸出増、灯油がシーズン入りとなったため、出荷増となっている。そのため、灯油は低在庫が続き、需給はタイトで推移しており、ユーザーから低在庫で安定供給には問題ないのか、値上げを狙ったものでは、との意見もでているが、不足すれば増産、輸入増で対応できるとしている。
 トッパーは過剰であり、増産、近場の韓国からの輸入も可能であるため、供給面には問題がないとしている。一方、ガソリン在庫は200万KLを割っている。

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