2015.02.25 のニュース
ガソリン ボトム134~135円相場 連続ユーザー転嫁は浸透へ~安値も130円に乗せる~
ガソリン市況は、仕切価格の値上がを受けてユーザー転嫁が本格化しており値上がりしている。仕切価格は1月末から値上がり、2月に入り2週で5円、3週で2~3円の値上がりとなり、累計では9~10円に値上がりとなった。スタートは遅れ気味であったが、ユーザー転嫁が一気に浸透し、街道沿いのボトム価格が第一弾で130円/リットル台乗せとなり、第二弾では134~5円へと値上がりしてきた。安値のセルフも130円に乗せてきた。1月では安値は120円割れも散見したが、130円に近づいてきた。石油情報センター調査価格(16日)では、平均で134円40銭となり、前週比で1円90銭の値上がりに転じてきた。だが、一部では値下がりしており、地域価格差がありバラツキもあったが、次回の調査(23日)では、値上がりするものとみられる。安値地区では、10円程度の大幅な値上がりとなっている。
原油価格は1月で42ドル/バーレルまで値下がりしたが、2月には入り、50ドル台に乗せて56~7ドルへと15ドルの値上がりとなってきた。そのため仕切価格は1月末から、連続して値上がりとなってきたもので、ユーザー転嫁は2月中旬から取組むことになり、連続して値上がりとなってきた。
原油価格は、昨年4~6月は平均で106ドルの高値で推移した。6月には110ドルとなったが、以降、急落して12月に50ドルに、さらに今年1月には40ドル台にまで下落した。ガソリン市況も夏場は170円/リットル相場となった。その後は、今年1月まで下落が続き120円台へと急落した。
2月に入り原油価格は50ドル台に値上がり、ガソリン市況も130円/リットル台に戻したことになる。昨年夏以降、連続して値下がりとなっており、下げ過ぎの地区は、一気に10円以上の値上がりとなった。
一方、元売各社は、4~12月決算を発表したが、原油価格の急落で巨額な在庫評価損が発生したため赤字となっている。在庫評価損を除けば黒字となっているが、厳しい決算となっている。そのため1~3月では業績回復を狙っており、原油価格の値上がりに連動して、仕切価格の値上げを実施して完全値取りに取組むことになっている。今後、原油価格が値上がりすれば、在庫評価損が縮小するが、1~3月が50ドルで推移すると3月期決算の評価損が拡大する見通しとなっている。
そのため2月の仕切価格に値上げは、原油価格の値上がりのタイミングを合わせて実施となっているが、予想以上の値上げ幅となっている。
販売業者もユーザー転嫁に取組んでいるが、仕上がりは130円相場であるため、ユーザーも受入れる範囲内であるのと、販売数量も大幅に落ち込まないとみられているため、転嫁の足並みが揃っている。