日刊ニュース

2010.12.10 のニュース

ガソリン 年末市況対策に取組む 先物・業転値上がりも ―系列仕切値とは価格差―

 ガソリンは、年末に向けての市況対策に取組む方向にあるが、系列仕切価格と業転市況との間に価格差が拡大しつつあるとの不満が販売業者間に出ている。原油はWTIで88~89ドル/バーレル、中東産も88ドル台に値上がり、東工取の先物もガソリンは55円/L、灯油は59円と、11月末に比べると1~2円の値上がりを示している。また、業転も値上がりとなっており、仕切価格も値上がりが見込まれている。仕切価格と業転市況との価格差は、元売がブランド料を引上げたことから拡大しているもので、その差は4~5円/L、仕切価格が高くなっている。HCなどは割安な業転玉を手当てしているため、マージンが5円確保でも経営が成り立つとしていることから、販売価格では10円以上の価格差が生じることになり、一般のフルサービスSSは厳しい状況にある。
 ホームセンター、量販店のガソリン販売価格は120円/L前後の安値を散見するが、一般のSSでは130円台に乗せている。12月の市況対策は、安値の120円台を130円台に乗せることを狙っている。
 12月に入ってからは、末端市況も小幅な値上がりをみせているが、石油情報センターの週動向調査(6日現在)では、ガソリンが132.9円となり、前週に比べ0.4円の値上がりとなっている。
 原油価格は、WTIも中東産も、ともに12月に入ってから急騰しているため、急遽、ユーザー転嫁に取り組むことになっているが、12月は1年間で最も増販が見込まれる月であるため、販売業者の対応も微妙となっている。
 すでに12月に入っているが、今後の対策としては、安値物を底上げすることを狙うことになる。しかし、一部の地域によっては、もうしばらく様子をうかがう見方となっている。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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