日刊ニュース

2011.01.11 のニュース

販売 横ばいか微増で推移 各社 原油処理前年並みで対応 ―需給はバランスを保つ―

国内の燃料油販売は、微増か横ばいで推移しており、各社の原油処理も前年比横ばいで対応している。上期は夏場が猛暑で、ガソリン、電力用C重油が増販となり、燃料油は2.1%の増となった。下期に入ってもマイナスに転じることなく微増で推移している。10月の燃料販売は3.1%減、11月は2.8%の増となったが、灯油は6%増、ガソリンは3%増となり、12月は横ばいとなったようである。年末年始は全国的に冷え込んだため、当初は大幅なマイナスを見込んでいただけに、灯油の増販が見込まれ、まずまずの水準で推移している。在庫も前年に比べると低位であったため需給もバランスを保ち、市況も安定しており、安値販売は姿を消している。ガソリン販売もプラス傾向で推移しており、需給は安定している。原油価格(WTI)は、昨年9月が76ドルであったものが、12月で89ドルへと値上がり、今年1月では91ドル台と高騰しており、ユーザー転嫁も遅れていたが、ようやく本格化してきた。
 下期の石油製品の販売はマイナスを見込んでいるが、今のところは横ばいか微増で推移している。そのため各社の原油処理も前年の横ばいで対応している。
 景気もエコポイント補助などで回復の兆しがみえてきたが、ここにきてかげりも心配されてきた。石油製品の場合は、景気の影饗を受けることは少なく、それよりも天候次第という要素が強い。冬場は寒波の到来が一番であり、年末年始の冷え込みも順調である。
 灯油販売も前年並みで推移しており、在庫も低く需給もバランスを保っている。一時は、低在庫で供給不足が心配されたが、問題なく経過した。1~2月の販売がヤマ場となるが、仮に暖冬で販売減となり、供給増となっても輸出が順調で、需給面では調整されるため心配がない。
 ガソリン販売も、大幅な落ち込みもなく、横ばいか微増で推移している。原油価格の値上がりで仕切価格も値上がりをみせているが、末端市況も値上がりしてきた。ユーザー転嫁は遅れていたが、ようやく本格化してきた。
 元売もマージン確保を優先する方針で臨んでおり、販売業者も、今までの未達分を加算してユーザー転嫁に取り組み、街道沿いでのボトム価格は130円台に乗せてきた。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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