日刊ニュース

2010.08.11 のニュース

ガソリン旧盆商戦 下げ止めで市況維持へ ―猛暑で増販を見込む―

ガソリンは、これから旧盆商戦に入る。帰省、レジャーで車の利用が最高の時期となるため、街道沿いSSではガソリン増販を狙って価格競争が心配されるが、原油価格が値上がりしており、ここは市況維持に務めることになる。連日の猛暑でSSも増販、増益となっているため、このまま8月を乗り切りたいところである。石油情報センターの調査価格は10週連続で値下がりし、平均が134円/Lとなっているが、このあたりで下げ止めとなりそうである。5月から小幅な値下がりが続いたが、仕切価格も値下がりしているため販売業者も利益を吐き出すことにはならず、利益は確保している。市況も徐々に値下がり、街道沿いは123~5円となっているが、都市部では130円台を維持している。安値地区はマージン減となり、薄利多売の商法で臨んでいるが、今のところ黒字経営となっているようである。
 ガソリン商戦は8月も猛暑で増販が見込まれている。これから旧盆商戦に入るが、帰省、レジャーで車の利用が増加し、猛暑が続くとガソリンは増販となる。この時期に入ると、例年、価格競争が展開されるが、今年は値下がりも、小幅に止まっている。
 ここにきて原油価格はWTIで80~82ドルと値上がりしてきた。77~78ドルで安定して推移していたが、80ドルを突破した。それでも為替が85~86ドルと円高で推移しているためコスト増は相殺されているが、一方で東工取の先物、業転市況も値上がり、状況が変わってきた。
 一方、ガソリンの末端市況は、再三、値上げを狙ったが、夏場商戦に入ったため空振りに終わった。HC、量販店は120円割れの安値が散見するため、周辺SSは苦戦しているが、安値が拡大しないように防戦しながら、安値の底上げを狙っている。石油情報センターの週動向調査(平均)は10週連続の値下がりであるが、小幅であり、あくまでも統計上の数字であるため、それほど深刻な数字ではない。5月の140円に比べると6円値下がりの134円となっているが、市況実勢から見ると割高な相場であるため心配することはない。元売も精製マージンは確保しており、業績は改善しているため、この状況で推移すれば上期も黒字が見込まれている。
 販売業者も底値130円乗せを狙っているが、これから旧盆商戦に入るため、下げ止めで市況維持へと対応することになる。

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