日刊ニュース

2013.04.02 のニュース

ガソリン仕切改定 据え置き~小幅上げ下げ ~維持に努めるも対策困難~

 ガソリン仕切価格は30日から、出光興産、EMGマーケティングが据え置き、昭和シェル石油が80銭/㍑、EMG外販が1円の各値下げとなった。JX日鉱日石エネルギーは40銭の値上げ(27日から30銭値下げしているため、実質10銭の値上げ)となった。このところの改定をみると、3月に入って値下げ局面となっており、今回の改定は小幅であるため、販売業者の市況対策は見送りとなった。末端市況の安値地域では150円を割って145円~146円の相場となっており、さらに3円の会員制割引き実施のSSも敞見されている。そのため、足元の仕切価格は消費税込みで144円の水準にあり、採算割れの赤字となっている。みずほ総合研究所の週動向調査(25日)では、全国平均価格が156円となっており。これに比べると大幅な価格差が生じている。販売業者は、下落幅が大幅であるため危機感を募らせているが、減販によって供給圧力がかかり、需給緩和気味であるため、ますます市況対策が難しくなっている。
 ガソリン仕切価格は30日から、実質据え置きとなったことから、販売業者は末端市況維持に努めることになるが、値下がり傾向にあるため、市況対策は難しいようである。
 実際、販売業者は販売減により需給が級和しているため、下げ過ぎを警戒して、危機感を募らせている。
 現在、販売減から安値攻勢が表面化しており、首都圏の街道沿いのSSの安値は145円~146円となっている。値下がり傾向が続けば、マージンが全く確保出来ず、系列仕切価格と同値の販売となり、赤字必至となる。
 ただ、元売が3月期末で支援にまわるのではないかとの思惑もあってか、市況立て直しの動きに出ていない。
 結局、このところの市況は、150円相場による高値感からユーザーの買い控えが値下がりを誘発させたとみられている。
 これから、春の行楽シーズンを迎え、クルマの利用増加により増販を期待したいところであるが、販売減少は今後も続きそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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