日刊ニュース

2013.04.08 のニュース

石油各社3月決算は好転 原油上昇、円安の進行で~化学品の値上がりも寄与~

 石油各社の3月期決算は、原油価格の高騰、為替が円安で推移したことから、好転が見込まれている。原油価格(ドバイ)の平均価格は、2月が111㌦/バーレル、3月が106㌦と値下がりとなったが、予想の105㌦を上回った。為替の平均価格は、2月が94円/㌦、3月が96円と円安が加速し、予想の90円を大幅に上回った。そのため、各社の1月~3月期では在庫評価益が発生し、増益となる。さらに、石油化学製品のベンゼン、パラキシレンの価格も値上がりしており、石油開発事業も原油価格高、円安に伴い、増益が予想される。
 石油各社の3月期決算は5月発表となるが、2月から3月において、原油価格の高騰、為替の円安化によって、見通しを上回りそうである。
 このところの原油価格(ドバイ)平均をみると、1月が108㌦/バーレル、2月が111㌦、3月が106㌦で推移した。
 2月時点での各社4月~12月期決算発表では、2月以降の原油価格を105㌦程度と予想していたが値上がり状況となった。また、為替の平均は、2月が94円/㌦、3月が96円と予想の90円を大幅に上回り、円建てで取引される原油価格は値上がりとなった。
 2月のCIF価格は6万5129円となり、この状況下で石油開発事業は利益を押し上げることになった。
 一方、アメリカはシェールガス革命により増産となったが、その反動によって天然ガスが減産となり、石化原料が不足する事態に陥り、ベンゼン、パラキシレンなどの石油化学製品が一気に値上がり、その結果、石油化学製品を生産している各社では予想以上の収益が見込まれている。
 化学製品の高騰は一過性のものか否か、今後の様子をみることになるが、ここへきて追い風となっていることは確かである。
 ただ、国内市況の実情をみると、石油製品は連続して値上がりとなり、その影響で減販となって、販売業者のマージン確保が一段と厳しくなっていることも事実である。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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