日刊ニュース

2010.09.29 のニュース

ガソリン小幅下落続く 今後は減販で推移ヘ ―業者にあせりの出る心配も―

ガソリン市況は、石油情報センターの週動向調査(21日)では132円60銭/Lで40銭の値下がりとなり、17週連続しての値下がりとなった。小幅であるが値下がりが続いているもので、このあたりで下げ止めを図りたいところである。原油価格は74~76ドル/バーレル、為替は85円程度で安定しているため、仕切価格も小幅な変動に止まっているが、ガソリン市況の下落傾向は続きそうである。7~8月は猛暑でガソリンは増販となり、末端市況は維持され、元売・販売業者ともマージンは確保された。しかし、これからガソリン販売は落ち込むことになり、販売業者は厳しい状況となる。ガソリンが減販となるとあせりが出て価格競争が展開されることが心配されている。在庫が低水準であるため業転市況は堅調で推移しており、末端市況が大きく崩れることはないが、中だるみ現象から連続して値下がりしている。値下がり続くと販売業者のマージンも減少することになり、あせりも出てくる。
 ガソリン市況は、小幅であるが連続して値下がりしている。毎週20~40銭/Lの値下がりであり、大勢に影響がないとの楽観的な見方もあるが、長期にわたっているため、このまま値下がりが続くとマージンが減少する心配も出てきた。
 元売による仕切価格の見直しは6~7月から実施となり、ブランド料の引き上げ、指標価格の算定期間の変更、精製コストを織り込んだ下限価格改定、などが実施された。実質仕切価格は値上がりとなったが、この時期は原油価格の値下がり局面とタイミングが合い、仕切価格の改定の値上げと相殺されてうまく浸透した。その後は猛暑で増販となり、販売業者もマージンを確保し現在におよんでいる。
 しかし、これからは、ガソリンが販売減となり、厳しい状況となる。今のところ市況も小幅な値下がりで止まっており、マージンも確保されているが、これからが正念場となる。9月の連休も終わり販売数量は落ち込むことになる。
 10月は秋の行楽シーズンとなるが、増販は見込めない。それよりも、減販による価格競争が心配される。
 幸い、10~11月にかけては新オイルの発売キャンペーンが展開されるためSSは活況を呈する。オイルの規格が変更になり、APIの「NS」、ILSACの「GF‐5」の新規格を取得して発売する。オイル缶もー新して、新しいラインナップで対応、SS店頭でも増販を狙うことになる。久し振りの新オイルの販売であるため、販売業者には増販による油外収益を確保するチャンスが到来する。

ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE