日刊ニュース

2014.05.19 のニュース

販売業者 当面は市況立て直し その後に新体系に対応~大きく変動しないとの見方も~

新体系によるガソリンの仕切価格が6月から実施となるが、販売業者サイドは、当面は連休で下落した市況の立て直しに取り組み、その後に新体系に移行することになる。新体系では原油、為替のコスト変動、海外市況、他社の動向などを参考に打ち出しとなるため、現行の業転リンクを重点にした方式に比べると、コスト意識が加味されたものとなる。今後の原油価格の動向によるが、スタート時から大きく変動することはなく、値下がり局面で調整するなど徐々に移行するとの見方もある。基本的には元売、販売業者がともに適正なマージンを確保できることが望まれているが、その前提として業転市況が値上がりして、仕切値との価格差が縮小されることがポイントとなる。
 新体系への移行について、販売業者は元売から説明を受けているが、実際に仕切価格が打ち出されてみないことにはマージン確保ができるものか、ハッキリしない。スタート時から仕切価格を底上げ(改定)するのか、当面は変更せず、様子をみながら値下げ局面で調整するのか、いずれの移行手段となるかはわからないが、他社の動き、業転市況の動向などを参考にするため、ある程度は販売業者も納得できる方針となるとみられる。
 その後、立て直しを図るため2010年からはブランド料(4~5円/リットル)を加算したうえで、原油・製品市況の動向などを総合的に判断し、価格の改定方針を決める体系に移行。その結果、元売の業績は回復したが、一昨年あたりから業転と仕切価格との価格差が拡大、これに販売業者が反発したため、一部、手直しして今日に及んでいる。
 6月の新体系では原油などのコスト変動、海外市況を加味しながら、流通業界の動きなど総合的に判断して価格打ち出しとなるため、現行方式に比ベマージン確保を優先する体系となる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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