2010.11.02 のニュース
11月需要期入り 各社実需見合いの生産続く ―寒波到来で灯油需給は様変わり―
11月入りとなり、燃料油の需要期に入る。石油各社の、10~12月の生産は、実需に見合った対応となり、前年に比べると小幅な減産となっている。上期の燃料油販売は微増となっており、下期の需要回復を期待したいところである。焦点となる灯油の販売は、天候次第という不確定か要因が強いため、見通しは難しいが、ここにきて、関東地域も冷え込み、灯油の荷動きが活発化しており、幸先のよいスターとなった。ガソリンも大幅な増販は難しいが、横ばいは見込めそうである。ポイントは、今後の景気動向によるが、円高による影響が心配されている。11~12月の燃料油生産は、需要期に入るための増産となり、前年同期を若干上回る生産量が見込まれているが、灯油が増販になれば、需給状況も一気に様変わりする。
11月入りで、燃料油の一本格的な需要期に入る。これから12月にかけて、製油 所の生産活動も活発化するが、灯油も需要期に入り、荷動きも出る。
景気の動向に不安材料もあるが、政府の景気対策・補正予算の執行に期待がかかる。ガソリンの販売などは、景気に左右されるなどしているが、他の燃料油も不況となればユーザーの対応もきびしくなる。
軽油は、貨物輸送と直結しているため、不況ともなれば、販売減となってくるが、今のところ大きな落ち込みはない。
C重油の販売は、電力用に占める割合が多く、夏場の大幅な増販も終わっており、現在は通常ベースに戻っている。
ポイントとなる灯油の販売は、電力やガスヘの燃料転換が進んでおり、基調は販売減が続いているが、今年は寒波の到来が早く、増販期待が強い。
灯油の在庫も、300万KLを大きく下回る低水準であるため、需給はタイトな状況にある。この需給状況で荷動きが早まれば、相場づくりにも好材料となる。
例年、シーズン入り前に在庫が増加、価格交渉が不利な環境となったが、今年は需給が締まり、寒波の到来が早まったため、様相が変わってきた。