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2015.02.24 のニュース

灯油商戦は終盤に入る 下落局面でマージンを確保~大手は高値在庫を持ち苦戦~

灯油商戦は終盤の2月に入って値上がりしているが、今シーズンは急落したため仕切価格の値下がりと末端市況との間でタイムラグがあり、マージンを確保した業者も多い。だが大手業者の中には、急落の影響を受け、結果的には高値在庫を持ち込んで逆ザヤとなるケースも出たようである。急落局面では、仕切価格は毎週3~4円/リットルの値下がりとなり、月別の加算平均でみると10月が3円、11月も3円、12月が7円、今年1月が11円の各値下がりとなった。末端市況は石油情報センター調査の価格では、SS店頭価格の7月が108円/リットルであったものが、足元は82円となり、通算で26円の値下がりとなっている。ガソリンに比べると値下がり幅は少ない。
 灯油相場を先物、業転ベースでみると、夏場は80円/リットルであったが、その後は急落、11月は60円、12月は50円、今年1月は47~8円と値下がり、2月に入り値上がりに転じて足元は57~8円と値上がりしている。仕切価格は、11月が80円、12月が70円、今年1月が60円となっている。
 大手業者の場合は、タンクを保有して夏場が安値とみて在庫を積み増してシーズンに入り、値上げを見込んだが、市況が急落して裏目に出た。急いで売りに出たが、間に合わず赤字となったケースもある。
 在庫を持たない中小業者は、その時点での相場で元売から仕入れ販売することになるため、オーダーを受けた時点と納入した時点では仕切価格が値下がりしているケースもあり、マージンを確保したケースもある。
 1月末まで値下がりが続いたため値取りができたことになる。
 2月に入り値下がりが続いているが、シーズン終了を前にしているため、値上げは難しく、苦しい状況にあるが、シーズン終了まで期間も少ないため、値上げは難しいにしてもマージンは確保できそうである。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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