2010.11.16 のニュース
実需に見合った生産が定着 ―国内販売は微増、輸出増を見込む―
本格的な需要期入りの12月を控え、元売各社は実需に見合った生産が定着しており、需給はタイトで推移している。需要期直前で原油処理は増加、稼働率は上昇している。それでも、前年同期に比べると横ばいか小幅減少となっている。しかし、下期の国内需要は微増を見込んでいるのと、ジェット燃料・軽油などの輸出増に期待をかけている。下期需要の中心は灯油となるが、天候次第であるため見通しは難しく、輸出の増加を見込んで対応しているもの。灯油の国内販売が落ち込んでも輸出で調整することで市況維持に努める。
12月は1年間を通じて生産、販売とも1番多い月となるため、各社とも石油製品の販売増に期待をかけており、11月から増販体制で臨んでいる。
今までは、各製品の在庫を低水準で維持しており、実需に見合った生産で対応している。上期では需要が回復して、前年に比べて微増となったのを機に、下期も微増を見込んでいる。
12月のガソリン販売は、今年8月の556万KLに比べると少ないが、昨年は520万KLを販売しており、昨年比では増販を期待している。
灯油の販売は、昨年12月が327万KLであったが、今年は冷え込みも早いため、これをオーバーすると見込んでいる。
灯油販売は天候次第であるが、好調に転じれば、軽油も連動して、需給はタイトになるため、値取りが可能となる。
最近の軽油販売は回復気味であるため、増販によってマージンも確保できる水準にある。ガソリンに比べ、灯油や軽油の方が割りつつあるため、下期間留分の方がマージンも確保できそうである。