日刊ニュース

2015.05.12 のニュース

連休中にコストは上昇~新年度で新しい体系を打ち出す~

連休明けとなり。ガソリン市況対策が焦点となってきた。連休中で原油価格が上昇しており、ドバイは65~6ドル/バーレルへと連休前に比べると3~4ドルの値上がりとなっている。反動で調整局面も予想されるものの仕切価格の値上がり見込まれている。ガソリンの仕切価格は4月の5週で1円から1円50銭の値上げを実施、その後は連休が4週で2円50銭から3円終了するまでは据え置きとなっていた。販売業者サイドは、連休中は市況維持に努めており、4月末までの仕切価格の値上げ分は転嫁を見送っており、未達となったため負担したことになる。そのためマージンは大幅に縮小されているため、採算は悪化している。連休中は好天気で増販が見込まれているが、薄利多売となったようである。そのため週明けから市況対策に取り組むか、元売の仕切価格の改定を待って即、対応することになる。
 原油価格は値王がりに転じており、東商取のガソリン先物も63~4円/リットルと値が利した。今週明けの相場がポイントとなるが、仕切価格は、4月末は値上げとなったが、連休中は据え置きとなったため、値上がりが見込まれている。
 しかし、原油価格の見通しも難しく、値上げ後の調整局面に入るのか微妙なところである。
 さらにガソリン販売は5月中句から6月に入ると連休の増販による反動で伸び悩むため、例年のケースは値下がりする。
 これからが不需要期に入るが、製油所も定期修理となることから需給は比較的安定する。しかし、連休中は市況維持したのと無印SS、HC、量販店などは130円割れの安値も残っており、減販となると価格競争が再燃されることも心配されている。
 仕切価格が値上げとなれば、140円相場となる。だが、4月初めで仕切価格が調整されたことから仕切価格の水準が不透明となりつつあるため、販売業者の足並みも難しくなりそうである。
今回の仕切調整は過去のように調整が定着するのではなく、業転との価格差が拡大したことによる特例によるものである。
仕切調整は、原油の下落と足元の市況との間でタイムラグが生じてマージンが増加したこともあり、元売も販売業者の経営支援という立場から実施したことになるが、3月期決算は大赤字であるため、新年度入りを機に新しい体系がスタートする方向にある。そのため3月期決算では赤7で処理したが、4月以降は黒字体制で臨む方針である。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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