日刊ニュース

2015.06.11 のニュース

ガソリン、市況維持に努める 原油小幅下げも円安続く~梅雨入りで減販傾向~

原油価格は小幅な下落をみせているが、為替が124~5円/ドルの円安となっており、コスト増となっている。仕切価格は円安値上げを打ち出したが、販売業者の対応は様子見の構えにある。一部では中だるみ現象もあり、今後の原油、為替の動向を見定める方向にある。原油価格はOPEC総会で生産枠が3000万キロリットル/日の維持を決めたが、市場は予想通りとみているため、小幅な値下がりとなっている。この原油下落を円安で相殺するかたちとなっているため、当面は市況維持となりそうである。ガソリン販売は関東地区も梅雨入りとなり、天候不順の時期となるため不調となる。そのため減販をマージン確保でカバーすることになるが、市況維持がポイントとなる。
 OPEC総会は予想通り生産枠の維持で決まった。そのため思惑絡みの動きはなく、小幅な変動となった。
 WTIは60ドル/バーレル前後、ドバイも61~2ドル/バーレルで推移している。為替が124~5円/ドルの円安に転じているためコスト増となっている。
 しかし、円安によるコスト増の転嫁となるとユーザーヘの説得も難しいのと販売業者サイドも円安値上げに対しては強気に出ることは難しく周辺SSの動きを見ることになる。
 加えてこれから梅雨入りとなるため車の利用も減少することで販売が低迷する。SSサイドもガソリンの減販はTBA、洗車など油外収益を確保することを狙うが、ユーザーは昨年の高値を経験しているため節約志向が強い。
 ガソリンの末端市況はボトム140円/リットル台乗せを狙っているが、地域によっては中だるみ気味である。円安によるコストもあるが、東商取の先物はガソリンの65円/リットル、灯油は59円、原油は48円で推移しており、原油とガソリンのスプレッドは拡大している。灯油は不需要期であり、値下がりするが、灯油の減販をガソリンでカバーするためにはガソリンのマージン確保が夏場に向けて求められる。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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