日刊ニュース

2011.01.06 のニュース

ガソリン転嫁は浸透 ボトム価格130~133円へ ―原油高騰を反映して底上げ―

首都圏のガソリン市況は値上がりをみせている。街道沿いSSではボトム価格は130~132円/Lに乗せている。12月で原油価格が約6ドル/バーレルの値上がりとなったのと為替も1.7円の円安に転じており、JX日鉱日石エネルギーの12月の仕切価格はガソリンが2.1円、軽油が3.6円、灯油が4.7円の値上げとなった。石油情報センターの週動向調査によると、ガソリンの11月が132円であったものが12月で134円と前月に比べると2円の値上がりとなっている。原油価格は高値となり90ドルを超えており、再度、08年のような原油価格が値上がりしそうな状況となってきた。ここにきて100ドル説も出てきたが、市場に原油価格の高騰を警戒する見方もあり、一気には値上がりしないとみられる。国内の景気は後退が心配されている状況にあり、今年の経済成長はプラスを見込んでいるが、ここで原油価格が値上がりするとマイナスとなる。
 原油価格は90ドル台に乗せて91ドルと値上がりしてきた。原油高を受けて先物、業転市況も値上がり、仕切価格も値上がりしてきたため、販売業者も遅れながらユーザー転嫁に取り組んでいる。11月の首都圏ではボトム価格は125~6円が中心値であったものが、ここにきて130~132円に乗せてきた。
 ガソリン市況は年末商戦入りで、様子待ちの状況が続いたが、原油価格の値上がりで仕切価格の値上がりがハッキリしたため、ようやくユーザー転嫁で足並みが揃ってきた。
 12月の仕切価格はガソリンが約2円、灯油が5円の値上げとなり、灯油はシーズンに入りで、値上がり幅が大きく、灯油高のガソリン安の体系となっている。先物も灯油は約63円/L、ガソリンは58円で推移している。灯油は、在庫が低水準で推移しているため値取りができている。今後は天候次第となるが、年末年始は全国的に冷え込んでおり、増販となった。灯油販売はガス、電カヘの燃料転換が進み、大幅な増販は期待できないが、冬場の主力商品であるため、販売数量が増加すると他の製品市況にも大きく影響する。
 ガソリンは、街道沿いSSでは、年末年始で増販が時期された。車を、帰省、レジャーに利用、高速道路料金も正月が割引きとなり混雑したため増販となったようである。一方、日本海側は積雪で車が立ち往生して道路が閉鎖される事故も発生した。

提供元:株式会社 石油タイムズ社
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