日刊ニュース

2010.07.13 のニュース

ガソリン下げ止め傾向 業者もマージンを確保 ―原油は上昇、先物も反発-

ガソリン市況は、下落傾向を続けているが、下げ止めとなりそうな状況となってきた。石油情報センターの週動向調査(5日時点)では136.1円/Lとなり、前週に比べ0.4円の値下がりとなっている。5月24日の140円に比べると4円の値下がりとなるが、この調査価格でみると、販売業者のマージンは確保されている。しかし実勢価格は、130円割れの安値地区も多くなっていることで、マージン減という厳しい状況となっている。原油価格(WTI)は75ドル/バーレル台へと値上がりに転じており、東京工業品取引所の先物は、ガソリンが52円/L、灯油が52円と同値に値上がりしている。原油は40円で、ガソリンと灯油は12円高となっている。
 ガソリン販売は7月の夏場商戦に入り、値下がりが続いていたが、下げ止めから市況維持となりそうな状況となってきた。
 原油価格(WTI)は7月に入り72ドル/バーレル台まで下落していたが、再び値上がりに転じ、75ドル台まで値上がりしてきた。アメリカの株価が上昇したことに連動したもので、最近は70~80ドルの価格帯での推移が続いている。
 為替が88円/ドルという円高であるため、原油価格の上昇を調整しているが、仕切価格も小幅な変動となっている。そのため末端市況は、ホームセンター、量販店などが先行して値下げし、街道沿いSSも130円を割って128円を散見するが、都心部は130円を維持している。
 元売も、製油所の定期修理による減産効果で、4~6月の製品需給はバランスを保ち、マージンを確保している。7~9月についても減産で対応することになっており、今のところ需給も調整されている。
 JXエネルギーの発足で、元売間でのけん制もあり、増販を狙う動きはなく、安定して推移している。販売業者サイドも、圧倒的シェアを持つENEOSグループが登場したことから、価格競争が沈静化してきた。JOMOからENEOSへの切り換えが進むことで、地域によっては60~70%を占めることになる。同じ系列間での競争も心配されるが、融和の方向にある。

ユーザーID:
パスワード:
ログインする
e-BISTRADE