2011.04.13 のニュース
仕切価格 市場連動性に戻る 出光1円、昭和フシェル0.6円上げ ~JX工ネは据え置き~
元売は、9日からガソリンの仕切価格の値上げを実施した。東日本大震災で仕切価格を据え置いていたが、エクソンモービルが外販向けで1円50銭、出光が1円、昭和シェルが60銭の値上げとなった。昭和シェルは改定するが、実施時期は今週中に決める。JXエネルギーは据え起きとしたため、バラツキが生じている。仕切価格値上げが小幅となったため、販売業者の対応は難しく、当面は市況維持となりそうである。大手のJXが、足元の需給、業転市況などが不透明であることから、引き続き据え置きとしたため販売業者も様子を見ることになりそうである。ガソリンの末端市況は150円相場を維持することになるが、原油価格は値上がり、円安でコスト増となり、業転市況の値上がりを加味して値上げに踏み切った。ただ、大地震発生(3月11日)後、仕切価格を据え置きとしていたが、需給、市況も安定したとみて、週決めの市場連動制を復活させることになった。
仕切価格は、JXが据え置き、他社は1円程度の小幅値上げとなった。大地震の発生後、仕切価格の据え置きが続いたが、今後は市場連動制が復活することになる。
ガソリンの末端市況は、地震発生後も値上がり、足元の石油情報センター調査価格の平均は152円/Lとなり、その後は横ばいとなっている。2月末から3月初句にかけて原油価格が急騰したため仕切価格が連続して大幅な値上がりとなったもので、2月末の139円から短期間で150円台に乗せた。値上がり時期と地震発生が重なり、便乗値上げとの見方もあったが、152円相場で安定していることから、ユーザーから便乗値上げという批判は出ていない。
それよりも、ガソリンの供給不足によってSSを休業したケースが増加したかめ、ユーザーから不信感が強く出て、混乱が問題となった。震災後は供給確保が優先することになり、販売価格に対する関心が薄れ、街道沿いのボトム価格は150~152円/L相場となった。だが、販売減の傾向も出始めており、市況の軟化傾向が出てきた。
一方、原油価格はWTIで112ドル/バーレル、中東産は117ドルと値上がり、為替は85円と円安に転じているため、仕切価格は値上げとなったもの。今週は小幅値上げであるため、ガソリンの値下がり傾向に歯止めをかけることが見込まれるが、市場連動制が復活することになり、販売業者も今後は末端市況の値上げに取り組むことになる。