日刊ニュース

2010.07.28 のニュース

ガソリン市況 小幅下げ 神奈川のみ値上がりも ―周辺地域は値下がり―

ガソリン市況は夏場商戦に入り、小幅な値下がりをみせている。連日の猛暑で販売業者は増販期待が強く、市況維持は難しい状況になりつつある。石油情報センターの週動向調査(20日時点)によるとガソリン価格の平均は135円/Lで前週に比べて60銭の値下がりとなった。小幅であるが連続の値下がりである。うち、神奈川は133円20銭で、唯一80銭の値上がりを見せている。夏場商戦に入っても市況対策に取り組んでおり、その成果が出ているが、周辺地域の対応は小幅であるが値下がりとなっている。原油価格はWTIで78~79ドルと上昇、80ドルに接近している。そのため東工取のガソリン市況は54円に値上がり、業転市況も海上物は値上がりしているが、陸上物は横ばいで推移しているため、末端市況を維持するのが精一杯というところである。
 ガソリンは夏場商戦に入ったが、販売業者の増販意欲が強く、この時期で適正マージンを確保する市況対策は難しい、神奈川では、値上がりとなり成果をあげているが、周辺地域が追随するかが焦点となる。すでにHC、量販店が120円割れとなっており、この状況下で値上げするのは難しい。
 連日の猛暑でガソリン販売増販が見込まれている。そのため増販で利益を確保することを優先しつつ、一方で市況紺持に努めることになるため、どうしても価格競争に走ることになる。今のところ小幅な値下がりが続いているが、これが拡大することはないようである。
 一方、原油価格は値上がりしているが、70~80ドルの価格帯の中で収まっており安定している。80ドルを超える状況になると歯止めがかることになり、80ドルがひとつの壁となっているようである。為替も87円/ドルと円高で推移しており、原油高を為替で相殺している面もある。
 原油価格は安定して推移しているため、元売も減産により、ガソリン在庫は220万KL割れの前年よりも低位で推移している。このように需給バランスは保たれており、業転市場には多くの玉が出ることはないとみられる。今後も猛暑が続けば、街道沿いSSは増販が期待されるため市況を維持することになる。
 ガソリン販売は、天候次第であり、予断を許さないが、このまま好天気が続けば、8月現状のまま乗り切れそうである。8月は1年間で1番増販が見込まれる月であるため、市況下落を阻止して維持に努めることになる。

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