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「あきれた教職員」 2004年08月31日更新

都内の公立学校の卒業式で 君が代斉唱の際に起立しなかったなどとして 都教育 委員会から戒告処分を受けた教職員のうち75人が 都人事委員会に処分の取り消しを求める不服申し立てをしたという。 なんともあきれた話ではないか。

まず 彼らは自分のおかれた立場を理解していない。 すべての人間が同じ考えを持つ必要はないが 彼らは教職員として 国が定める方針にしたがって教育を行う義務を負う職業に就いているのである。 つまり 今回の彼らの行動は 就業規則違反である。 もし国の定める方針が気に食わないならば 彼らはその職を辞する自由を認められているのだ。 あるいは 国にその方針を改定させるべく運動を行うこともできる。
だが 自分たちが教えている生徒の目の前で 就業規則違反を行ってはならない。

そもそも 「君が代」のどこが気に食わないというのだろう。 たしかに 「君が代」は正規に作成された国歌ではない。 しかし 国歌に順ずるものとして 長い間国民に 愛され歌われてきているのが現実だ。 もしこれに反対であるなら 別に国歌を作成しどちらが良いかを国民に問うべきではないか。 そして国民の多数が「君が代」を支持したら これにしたがうのが民主主義である。 現時点では 「君が代」は国歌として扱われており これを侮辱するような行動は許されるものではない。 ましてや生徒の目前における教職員の行動であれば その罪は数倍重いといえよう。

まことに情けないのは 彼ら教職員が記者会見した時に「一度起立しなかっただけで懲戒処分にするのはやり過ぎだ」と訴えたことだ。 これは 子供の反論である。
たとえ一生に一度だけであっても 人間には絶対にやってはいけないことがあるのだ。
彼らは自ら犯した罪の重さを まったく理解していない。 こうした教職員を持つ学校およびその生徒に 深い同情を感ずる。 これが私立の学校であれば おそらく即座に追放されているであろうことを 彼らはよく考えるべきである。

(一本杉)


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