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SSの業態転換・開発に期待 2001年02月28日更新

末端市場で日々、激戦を展開するSS経営者の体力はもはや完全に疲弊しており、早急な収益改善と生き残りをかけた苦闘が続く。これは燃料油のボリュームに特化した従来の
SS形態が成立しなくなったためだが、この混乱を脱する突破口となるのが言うまでもなく、油外分野の専門特化、つまり自動車関連分野に照準したSSの業態転換・開発だ。この動きは元売再編完了後のSS業態を占う上で、また次世代を担う販売形態の在り方を考察する上で、極めて重要なポイントと言える。
 主だった取り組みをみると、やはりトータルカーメンテナンス、トータルカーケアを主流とする動きが圧倒的に多く、これは元売および商社系が直営SSはもとより、傘下特約店・SSに対して、その転換・開発作業を全力で支援する体制にあることからも明らかだ。自動車関連分野のすそ野は広く、中には車の販売、買い取り、修理を軸とした新会社を立ち上げるケースやITを駆使した新ビジネスの展開もある。
 こうした状況下、あくまでも既存油外商品を新たに再編成し、事業部門に育成する販売業者の動きも目立つ。タイヤ、洗車、オイルを基本商品に据え、例えばタイヤとオイル、洗車とオイルといった具合に、SS個々の事情に応じて,組み合わせ、業態開発の実証・検証を手掛けるものだ。自動車関連分野を軸としたSSの業態転換・開発を精力的に進める石油業界。今後の成果が期待されよう。

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