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成功業者の実例紹介 埼玉石商多角化事業 発展ポイントから 2001年03月14日更新

「具体的にどんなことをすれば多角化がうまくいくのか、見当がつかない」-燃料マージンにのみ頼らないSS多角化経営の重要性が各所で声高に言われている中、多くの経営者が口にする言葉だ。
こうした中、埼玉石商・協が先日まとめた平成12年度異業種交流等円滑化事業報告書『SS多角化成功事例集』の「成功事例の『多角化商品・サービス』発展ポイント」では、成功している多角化商品・サービスの種類や何を生かして多角化商品・サービスを発展させたか、成功店の発展7ポイントなどを分かりやすくまとめている。
「成功事例の『多角化商品・サービス』発展ポイント」の項目毎要約は次の通り。(多角化経営成功業者8社によるアンケート)
▽成功している多角化商品・サービスの種類
 【成功店は力-ケア・サービスが充実している】 
◆車検・整備、ボディリペアの成功の共通点。
①しっかりした人材を配備し、教育等の投資を怠らないこと。
②SSを営業の窓口として活用し、システムとして作り上げること。
◆中古車販売店、車買取専門店の成功の共通点。
①車販売店は、車検や整備といった技術の信頼度を高めて地域の消費者から信頼を得る。
②車買取り専門店では、単に車を買い取ると言う直接的な行為のみに終始せず、車のトータルアドバイスとしての役割を担っている。
◆ハンバーガーショップ、ラーメン店成功の共通点。
①立地の選定をしっかり行っている。
②パート・アルバイトを上手に活用し、ローコスト運営を行っている。
【業務用も多いライフサポート・サービス】
ライフサポート・サービスでは、業務用と言えるKHP販売、石油以外の燃料販売、太陽熱利用機器などの販売を行う例が1~2社、住宅関連設備機器が2例(購入者が一般、事業所の両者)、環境商品、光触媒となる酸化チタン販売、施工に取り組もうとする例が1例あった。
【自社(関連会社含む)運営サービス】
例外として自社、自社グループを顧客とする石油陸送、設備・機器リース、設備メンテなど自社運営サービスと呼ベる事業が1部大規模企業にあった。
▽成功店は、何を生かして多角化商品・サービスを発展させたか
◆経営理念と人材教育の連動~コスモ石油サービス(神奈川県川崎市)。
◆SSC(S=サービス、S=セーフティー、C=クリンリネス)の品質保証レベルアップとスーパーバイザー活動~新出光(福岡市)。
◆生活関連事業からIT事業創造~吉伴(大分市)。
◆災害対応型給油コ・ジェネシステムから民間車検指定整備工場へ~喜多村石油(福岡市)。◆酸化チタンの応用開発に成功、全国販売を始めた~大野石油(広島市)。
◆実績あるGHP/KHP機器の取扱いと地域ネットワーク構築~武重商会(長野県上田市)。
◆CS(カーステーション)ビジョン構築と能力発揮体制~マテリアル石油(千葉市)。
◆整備工場の好立地と独自な人材開発体制~千葉石油(千葉市)。
▽成功店の多角化商品・サービス発展7ポイント 
①保有商品・サービス・技術を経営システム活用力で継続発展させる。
②保有商品・サービス・技術を生かし、マーケティング力で新分野へ参入・展開する。
③進取に富む経営者が新たに商品・サービス・技術開発力を発揮させる。
④積極的かつ前向きな経営風土は、ネットワーク活用力で地域と一層の連携強化を生む。
⑤人材をビジョン構築力と連動させ、育成する。
⑥人材を独自な人材開発力で能力発揮させる。
⑦設備機器を更なる技術力で伸ばす。
油業報知新聞

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