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想像より高いブランド価値 2001年04月02日更新

セルフSSが増えるにつれて、元売マークのブランド価値が問われることになる。セルフ解禁から2年11ヵ月が経過して、47都道府県のうち長崎県を除くすべて(12年12月時点)にセルフSSができた。一方、系列マーク以外のプライベートブランドを掲げるSSが3.4%(石油情報センター調べ)になって、同じマークのSSでも5円程度の価格差が一役的となっている。
 販売価格におけるブランド価値の問題だけでなく、先物取引やインターネット取引など新しい仕入れ方法も増えて、系列仕入れ一本やりの従来型のSS業者が自分の仕入れ価格について疑問を感じることが少なくない。流通の枠を破ってでも仕入れコストを抑えて安売りしなければ、新業態のSSに売り負けるという危機感が強い。
 だが、いわゆる系列仕入れと業転に頼った系列買い仕入れとでは、仕入れ価格が違うというだけではなく、系列マークが持つ「ブランドイメージ」の金銭的価値が異なることを認識する必要がある。石油情報センターの「ブランド意識調査」では、消費者の61%が「知らないブランドに不安」を感じており、61%がブランドの価値をリットル当たり5円としている。ところがSS業者はブランドの価値を「1~2円」と評価した。ひとつところで長年同じマークで商売を続けて行く価値は、業者の想像よりも大きいということである。

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