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能力に疑問持たれる社長 2001年07月08日更新

SS業者社長の話を聞いていると、まれにだがこの人は本当に現場の実情を知って話をしているのかな?と思う時がある。もっともそんな人物が社長をやっている会社はこのご時世、ほとんど生き残ってはいないから、あくまでも少数派であるが…。
 だが依然としてSSの現場からも、「突然わけの分からない指示を出すから混乱する。たまに現場に来て、あーだこーだという。こちらが『それはこういった理由で…』と説明しても『他の会社がそうだから』とか、意味もなく『そんなはずはない』と、とんちんかんなことばかりを命令する。こっちは暑さや寒さも関係なく表に出て、一生懸命売り上げを伸ばそうとしている。まあ、そんなことは理解してないでしょう。いったいこの人は何を言ってるんだ、と思うよ(笑)」(首都圏某SSマネジャーといった声が実際に出ているのは事実だ。
 また冷静に「まあ、どうこう言っても社長の会社だから、社長の好きなようにやるのが一番。実際に消費者と接しているわれわれの意見より正しいと思うなら、そうなのだろう」(都内多摩地区のSSマネジャー)と「仕方ない」と述べる人間もいる。
 だがそういう社長はお決まりのように、「社員が働かないから売り上げが伸びない」と話すが、それを本気で信じ込んでいる節がある。千葉県のある地場業者社長は、「そういうことを言っている人に言いたいが、実際に現場に出ている社長が果たしてどのくらいいるのか。もちろん会社の規模の大小があるし、実際はほとんどの社長が忙しく働いているのは知っているから、そんな論議が無意昧だとは知っている。だが理想論ばかりで、現状に目を向けない人がまだいるのも事実。
 理想と現状からできることはまったく違うんだということが現場に出ていない人には分かりにくい」と分析する。
 その理由として「特にこの業界、2世の人が多いから現場に出たと言っても、実際は最初から社長含みで会社に入っている。当然周りも遠慮があるから、自分では現場を知っているつもりでも、実際は知らないことが多い。私は私自身がホースを握らないといけないような1SSオーナーだから、出ざるを得ないがそういうことがどういう意味か理解して実際に行動している、また行動した人がどれくらいいるのか」と話す。
 この社長の言うことが果たしてどこまで正しいのかは分からない。しかも大部分の社長は21世紀も生き残るために必死だ。だが、このような声がSS従業員や社長からも出ていることは事実である。

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