売り方入門

売れるのは環境の違いだ

さて皆さん。お客さんが来店されました。

「いらっしゃいませ。レギュラーですか?ハイオクですか?満タンでよろしいですか?現金ですか、カードですか?。はい、レギュラー満タン現金です。」

一般的にこれで給油・窓拭き作業に入ります。続いて灰皿清掃にゴミ捨て、車内を拭く為のタオルの貸与。SSでは実に様々なサービスを考え、実行してきました。しかしサービス、特に人手を伴うサービスは基本的にはコストが発生します。

ここで問題。基本的サービスである窓拭きは、何を意図して行われているものでしょうか?単に窓を綺麗にしてあげる為だけに行われる行為なのでしょうか?
いいえ、違います。これはワイパーの痛み具合をチェックしその販売につなげたり、車検の時期を確認し車検を販売する為のサービスなのです。
では空気圧チェック。これも当然ただのサービスではなく、タイヤのパンクを発見したり減り具合を確認する事により、パンク修理を行ったり、新しいタイヤの販売に繋げる事が目的だったのです。

そこまで考えてサービスしていましたか?空気圧チェックなんて面倒だな、なんて気持ちで作業していたのではないですか?

では次、エンジンルームの点検。これはお店によって非常に差の出るサービス?ですよね。色々と工夫を凝らして何とかボンネットを開けさせようとしている努力は認めましょう。

ボンネットを開けさせる事さえ出来れば、ワイパー交換よりも、タイヤのパンクを発見するよりも手っ取り早く物を売り付ける事が出来るのですからね。つまり今までは、ボンネットを無理矢理開けさせたり、洗車ついでに頼みもしない事をしてきたが為にお客様には押し売りと感じられ、逆に顧客離れにつながってしまっていたのです。

ここで消費者の購買行動に至るまでの心理的な変化を述べます。

まず、商品の存在を告知します。次にその商品に関する情報を提供し、認知してもらう様努めます。ここで商品を認知したお客様は商品を購入するかどうかの検討に入ります。そして検討した結果何らかの選択を行い、最終決定に至るというわけです。つまり(1)告知→(2)情報提供→(3)認知→(4)検討→(5)選択→(6)決定という6段階のプロセスを経て購買という行動を起こすのです。今までSSは(1)告知→(6)決定という非常に強引な販売方法を取ってきました。
しかしこれでは、気の弱いお客様に押し売りする事は出来ても、継続してオイルを交換してもらう事なんて出来ません。逆にお店自体に来て頂く事すら出来なくなってしまいます。

ではどのような販売方法をとったら良いのでしょう。これはお店を信頼してもらう為に継続的な告知を行い、お客様の方から「交換して下さい。」といって頂く様な環境を整えることが重要です。では継続告知はどのように行えば良いのでしょう?これには大きく4つのポイントがあります。

(1)予算の明確化。
つまり、オイル自体の価格とその作業にかかる価格を明示をする必要があります。他にも例えばSSでオイル交換メンバーを固定化させたいならば、メンバーカードを発行し、それに関わる年会費や特典などを明示する必要もあるでしょう。

(2)商品選択肢の明示。
例えばオイルの品質や車の用途による分類を、価格と一緒に明示することも必要です。

(3)交換時間の明示。
お客様の次の行動に支障をきたさない様ほぼ正確な時間を伝えてあげましょう。くれぐれも蕎麦屋の出前のような事がない様に!!

(4)便利で安心できる。
例えば価格や交換時期の目安がわかり易く表示してあったり、修理・交換に必要なものが全部揃っていたり、スタッフの技術がしっかりしていて適切なアドバイスが受けられれば印象がいいですよね

以上見てきてどうですか?皆さんのSSでは概ね出来ていますか?今まで大半のSSでは、価格も伝えずに、どのオイルが良いかも選ばせずに、またどのくらい時間がかかるかも伝えずにただオイル交換を勧めたり、強引に交換させたりしてきました。

でも皆さん、時代は変わったのです。そんな販売をしていたのでは、もうお客様は信用してくれません。信頼できるSS環境作りを是非心がけて下さい。

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